[ 私をスキーに連れてって ] - [ じゃあ、君だけ先に下りてくれる? ]
どこで見つけたのかヤスヨが男のコにビンディングなんか外してもらっているものだから
すっかりひとりぼっちになってしまった優ちゃんは、
マリコやヒロコの誘いにためらいながらも、矢野君の「行こうよ!」の一言にうなずき、
一緒に滑ることになった。
「恋人はサンタクロース」の曲に乗せて、みんなが華麗な技を次々に繰り広げるのを、
優ちゃんが驚いた表情で見るシーンである。
この技の数々を繰り出しているということは何本も何本を滑っていることになる。
優ちゃんはそのたびに驚いたり、ストックで拍手したりと実に楽しそうである。
が、だ。滑るたびに優ちゃんは下で見ているのである
。矢野君と優ちゃんが二人で乗るリフトに向かってコスギ君が雪を投げつけるシーンがあることから想像して、
どうやらリフトに乗って一緒に上がってはいるようだ。
だとすると、リフトを下りてみんな揃ったところでこう言うのだろうか?
「じゃあ君だけ先に下りてくれる?」
普通みんなで一緒に滑るんだったら、リフト下りて集まったら「じゃあ行こうか」
みたいな雰囲気だろうと思うんだが……。
しかも優ちゃんはこのグループとは会ったばかりの初対面である。
初対面の連中に、「じゃあ君だけ先に下りてくれる?」と言われたら引かないか?
私だったらそんなこと言われたら言い返してしまいそうである。
「何で?みんなで一緒に滑ろうよ!」
(24-SEP-2001 wrote)
|